骨の髄まで私に尽くせ。

十数年ぶりに再会した女性、それは藤田一樹が土下座しても許されない罪をおかしてしまった相手でした。
当時、いじめられていた仲村さやかのことが好きだった藤田は、あるときイジメグループからさやかをかばいます。
しかし、逆切れされて藤田もいじめに巻き込まれてしまいます。
それも最低に陰湿な方法で、です。
なんと、イジメグループはさやかに対して、藤田に奉仕するように命じたのです。
断ろうにも脅されてがんじがらめにされてしまった藤田。
さやかに奉仕させることになってしまいます。

さやかはその後すぐ転校してしまい、その後どうなったかもわかりません。
謝りたいと思いつつ、なにもできなかった藤田。
そんな罪悪感を抱える藤田の前に、再びさやかが現れます。
と言ってもそれは、完全な偶然の産物です。

土下座して謝る藤田ですが、さやかはそれを許してくれただけではなく、あの頃は藤田のことが好きだったとまで言ってくれます。
十数年思っていた相手に告白されるのって思った以上に気持ちがいいものです。
さやかが想像以上に可愛くなっていたこともありますが、藤田の想いはさやかに傾いていきます。
しかし、さやかはその過去において壮絶な体験を繰り返しており、その心は完全に歪んでねじれていました。

藤田と再会してしばらくはそのことを完全に隠しきっていましたが、だんだんその本性を露出してきます。
最初のうちは執拗なコンタクトで、それが効果がないと思うと自分を傷つけ始めます。
さやかにとって、藤田は本当に好きな相手なのはその行動の端々に現れていますが、その独占欲は異常なレベルです。
藤田の関心を引くためなら自分を傷つける事すら厭わないさやか。
そのさやかの矛先は藤田の家庭にも向かい始めます。
物理的な破壊行為ではなく、藤田とさやかの関係を知らせることによって家庭を破壊する手法です。
それに怒る藤田ですが、さやかの反応は意外すぎるものでした。

骨の髄まで私に尽くせ。は長堀かおるさんの処女作なのですが、とんでもないレベルで完成された漫画です。
特にさやかの心理描写がものすごく、いろいろ想像をかきたてられてします。