神の乳母

チンジャオ娘さんの新作漫画「神の乳母」はかなりハードでダークな物語です。
ごく普通の主婦である百合恵は子供の学費のためにベビーシッターのバイトを始めることにします。

百合恵の子供はヒロ君というのですが、実はこの子供がかなりのキーマンです(ちょっとネタバレです)
作中には出てこないのですが、百合恵と夫の会話から察するに、小学生になったくらいでしょうか?
確かにこのくらいになると友達もできて勝手に遊び始めます。
百合恵の「手がかからなくなった」という発言はある意味では正しいのです。

でも、なぜこれが神の乳母に関係があるかというと、実は作中で神と呼ばれているものの正体にかなり関係してくるような描写がされているのです。
これ以上はネタバレになるので控えますが、この点を考慮して読むと神の乳母はもっと面白くなるかと思います。

神の乳母は、百合恵の住んでいるマンションの上の階に引っ越してきた人物がベビーシッターを探しているところから始まります。
時間に余裕ができた由利恵は是非このバイトをしたいと思い、夫に相談します。
夫は「同じマンションなら」といって了解してくれるのですが、これもある意味おかしな話です。
百合恵もいい大人なのにバイト先がマンション街であると不安とでも言いたそうなセリフです。
もっとも百合恵はそのことに気が付かず、バイトを始めることにしたのですが・・・

翌日、マンションの上の階の住人に話を聞きに行った百合恵。
即日開始することになったのですが、後になってお思えばこの時断っておくべきでした。
この住人は最初から神の乳母を探していたのです。
この住人が神と呼ぶものはおよそ人とはかけ離れたものでした。

百合恵もようやく自分がとんでもないものと関わってしまったことを自覚しますが後の祭りです。
神の乳母として見初められた百合恵は逃げることもできなくなってしまいます。
こうして、半強制的に神の乳母をさせられる百合恵ですが、一方で心境に変化も出始めます。
それは、この神とヒロ君を重ね始めたのです。

実はヒロ君は、百合恵の妄想で、本当は流産していたのです。
百合恵は神のことをヒロ君と認識し、受け入れていくのですが・・・・